第27回 『放射能に負けるな!免疫力のために腸を元気に』 | オーエム・エックス博士の知恵袋

あけましておめでとうございます!
いつも弊社のメルマガを読んでいただき、ありがとうございます。
オーエム・エックスの社長の高畑宗明(農学博士)です。

2013年の幕開けとなりました。昨年は、弊社の製品のご愛用およびメル
マガをご愛読いただき、まことにありがとうございました。私は現在、腸
内細菌と健康や病気との関係性を解明すべく、共同研究員として大学に通
っています。研究の第一線に身を置いていると、様々な最新の情報や研究
結果に触れることができます。一方、そうした大切な情報が、一般の方々
に分かりやすく伝わっているかと言えば、まだまだ不十分であると思いま
す。また、事実とは異なる情報がデフォルメされて消費者に伝わり、キャ
ッチフレーズや謳い文句のみで製品が紹介されていることもあります。

私たちオーエム・エックス社では、本年もきちんとしたデータに基づく情
報提供を社員一同心掛けてまいります。また、お届けする『OM-X』シリー
ズにつきましても、安全性の確保はもちろん、さらに研究データを積み重
ねることで信頼度の高い製品となるように努力する所存です。現在、ハー
バード大学やフランスのパスツール研究所などとも研究を続けております。
そうしたデータを一日でも早く製品とともにお届けできるように励んでま
いりますので、本年もどうぞよろしくお願いいたします。

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 第27回 『放射能に負けるな!免疫力のために腸を元気に』 
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 毎日5000個ものがん細胞が体の中で作られている!


前回のメルマガでは、私たちの体にがん細胞ができる原因についてお話さ
せていただきました。まず少し復習してみましょう。実は私たちの体の中
では、毎日5000個以上もの「がんの予備細胞」が生まれています。この
数を聞くと、結構驚かれるのではないでしょうか?その中の要因の一つに、
「放射能」もあります。放射能とは、放射性物質が有害な光線(放射線)
を発する能力のことです。食べ物に付着した放射性物質や、空気中に浮遊
している放射性物質が体内に取り込まれた際に被ばくする「内部被ばく」
が、健康を保つ上で危険視されています。

しかし、日々の生活の中で、がんの原因となるものは意外なところにも存
在しています。前回も書きましたが、ハーバード大学の研究に基づくデー
タから、下記のような結果となっています。

【がんになる要因として考えられるもの】
たばこ:30%、食事:30%、運動不足:30%、遺伝:5%、アルコール:3%、
環境汚染:2%、食品添加物:1%

なぜ食事が30%も含まれているのかについては、前回のメルマガに載って
いますので、弊社HPよりぜひバックナンバーをご覧ください。でも、こ
れらの「がんの予備細胞」が、全て「がん発症」の事態になるわけではな
いのです。


 DNAが傷付いても、全てがんになるわけではない!


正常な細胞が、発がん物質や放射線被ばくによってDNAを傷付けられたと
します。しかし、これらの傷付いたDNAを持つ細胞のうち、99.9%は細胞
自身が傷を修復しています。先ほど1日に5000個の細胞が「がんの予備
細胞」になるとお伝えしましたが、1細胞あたりではDNAの損傷は1日最
大で50万回も発生することが知られています。この膨大な数の傷付いた
DNAを、細胞は毎日修復しています。この段階で修復に成功した細胞は、
正常な細胞としてまた元気に働くことができます。

正常細胞→DNA損傷【発がん物質、放射線被ばく】→細胞のDNA修復機能
→正常細胞に戻る

次に、DNAの損傷が激しかったり、修復が追いつかなかったりすると、細
胞は修復に失敗してしまいます。こうした「がん化する直前の細胞」は、
細胞自身が「自殺」することで死んだ細胞へと変わっていきます(こうし
た細胞の自殺を「アポトーシス」といいます)。通常、細胞は同じものが
一生存在するわけではありません。生きた細胞として働いた後に、古くな
った細胞は自分自身で「自殺」することで死細胞となり、新しく生まれた
細胞と入れ替わっています。

一方、「細胞のがん化」とは、細胞がDNAが傷付いたりして異常な状態に
なっても、細胞が自殺せず、異常な細胞が延々と増殖し続ける状態のこと
です。そのため、細胞が「自殺」することは、体を正常に保つためにも欠
かせないことなのです。そして、この死んだ細胞は、実は免疫によって綺
麗に取り除かれているのです。こうした死んだ細胞を食べてくれる細胞を
「貪食細胞」といいます。「貪食(どんしょく)」の意味は「むさぼりく
うこと」ですので、読んで字のごとく、ですね。

修復に失敗→細胞が自殺→免疫細胞に食べられる→がんにならない

また、修復に失敗した細胞のDNAが、突然変異を起こしてしまうこともあ
ります。こうした細胞の中には、自殺することもできずがん化が進行して
しまうものがあります。しかし、突然変異を起こした細胞は、何らかの通
常作られないような成分を、細胞の中に作るようになります。こうした成
分を目印に、免疫細胞が「体にとって有害なもの」と判断して排除してく
れます。先ほどの貪食細胞に加え、B細胞やT細胞と呼ばれる第二段階の
免疫細胞も動員し、がん細胞になる直前で有害な細胞を排除してくれてい
ます。

修復に失敗→突然変異→細胞のがん化→免疫による排除→がんにならない

このように、細胞が傷付いても「がん」の症状として発症するのはごく一
部の細胞なのです。そして、がん細胞をやっつけて戦うためには、「免
疫」機能がとても重要だということがお分かりいただけたと思います。こ
の免疫機能をきちんと働かせるためにも、実は「腸」の環境がとても大切
なのです。


 全身の70%の免疫細胞が集まる「腸」を元気に!


毎回メルマガをご覧いただいている方はご存知かと思いますが、体全体の
うち免疫細胞の70%は「腸」に集中しています。なぜ、こんなにもたくさ
んの免疫細胞が腸に集まっているのでしょうか?それは、腸が体の内側と
外側と隔てる入口の役割を担っているからです。食べ物はまず口から体に
取り入れます。また、細菌やウイルスは口や鼻を通じて入っていきます。

しかし、口や鼻は体の中への入口のように見えて実はそうではありません。
特に食べ物は、食道や胃を通り、腸に到達して始めて体の本当の内側に吸
収されます。家で言うと、口は外門、腸は玄関のような関係になりますね。

そのため、体の内側への入口である腸には、多くの免疫細胞を集めて防御
網を張っているのです。体にとって悪い成分や微生物・ウイルスが入って
来ないように見張って退治しているのも免疫。さらには体にとって「無
害」であると判断しているのも免疫なのです。元々体に無いはずの食べ物
の成分が、排除されずに体に吸収されるのは、実は不思議なことなのです。
また、お腹に住んでいる1000兆個の微生物も、排除されずに暮らしてい
ます。これは、食べ物は体を作る上で大切だから「無害」、一緒に暮らし
ている微生物はアミノ酸やビタミンを作って体に届けてくれるから「無
害」であると判断されているからです。

全身の免疫細胞は多くの種類が存在しますが、元々は1つの元になる細胞
から作られています。そのため、「腸」に集中している免疫細胞を元気に
することが、全身の免疫のバランスを整えることに繋がり、がん細胞と戦
う体作りに繋がっていくと考えられます。今の季節は、ウイルスにも感染
しやすく病気へのケアが大切な時期です。日頃から免疫バランスを整え、
病気になりにくい体作りを意識しておくことが、後々のがん発症のリスク
軽減にも繋がっていきます。ぜひ、「腸」を整えて元気にする生活を心掛
けてください!