第26回『広島のお好み焼きで福島を元気に!』 | オーエム・エックス博士の知恵袋

こんにちは!
いつも弊社のメルマガを読んでいただき、ありがとうございます。
オーエム・エックスの社長の高畑宗明(農学博士)です。

11月27日に、福島を訪問してきました。弊社のお客さまでいらっしゃる
「かっちゃん」こと井上和弘さまは、福島で広島風のお好み焼き屋を経営
されています。井上さまは、震災を受け、当初は故郷の広島に帰ること考
えていました。しかし、多くのお客さまから「今まで美味しいお好み焼き
をありがとう」と感謝の言葉を綴られた事に胸を打たれ、「この地に残っ
て頑張ってお好み焼きを作り、たくさんの人たちに恩返しがしたい」と決
意されたそうです。その日から、井上さまは福島の地でたくさんの方々に、
毎日お好み焼きを通じて栄養と元気を与え続けていらっしゃいます。

井上さまは、店舗でのお好み焼き販売だけでなく、幼稚園や老人ホーム、
養護施設などを回り、月に一度ボランティアでお好み焼きを振る舞ってい
ます。今回私たちは、弊社のある岡山県の美味しいキャベツを福島にお届
けし、そのキャベツをふんだんに使ったお好み焼きを井上さまに作ってい
ただきました。福島市立ふくしま南幼稚園の子どもたちが待つ中、私も
「キャベツはかせ」のキャラクターに扮して、子どもたちとたくさん笑顔
を分かち合って来ました。今回は、そこで親御さまにお伝えした講演をも
とに、ルポをお届けしたいと思います。

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 第26回 『広島のお好み焼きで福島を元気に!』 
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 赤い服のヒーロー「かっちゃん」と「キャベツはかせ」が来た!


11月27日、ふくしま南幼稚園の空には雪がちらつく、とても寒い日とな
りました。でも、「赤い服を着たヒーローが来る」と聞いた園児たちは、
「かっちゃん号」が幼稚園に到着するなり部屋から外に飛び出して来て
「かっちゃんだ!!」と言って大はしゃぎ。寒さも吹き飛ぶくらい、こち
らの心が温かくなりました。園児約50人分のお好み焼きを笑顔で焼き続
けるかっちゃんを、園児たちは「かっちゃん!かっちゃん!」と手拍子と
ジャンプで応援して待ちます。そして、焼き上がったお好み焼きを、とっ
ても美味しそうに頬張ると、笑顔が教室いっぱいに広がりました。そんな
子どもたち一人一人に声をかけて回る、優しい井上さまの姿が印象的で
した。

今回、「キャベツはかせ」に変身した私は、岡山からお届けしたキャベツ
について子どもたちにお話をしました。今回、岡山で乳酸菌発酵エキスを
使用した有機栽培に取り組まれている「木村農園」さまに、ご好意で新鮮
なキャベツをいただきました。普段広島からキャベツを届けてもらってい
る井上さまも、その鮮度と甘さにビックリされていました。

キャベツには、代表的に以下の栄養素が含まれています。
1. ビタミンU(キャベジン):お腹の調子を整える
2. ビタミンC:風邪などの感染症予防
3. カルシウム:骨を健康に丈夫にする

これに加えて、食物繊維も含まれる健康にとっても役立つ食材です。園児
たちにも「風邪ひいてない?」「骨ってどこか分かる?」と聞くと、元気
に「キャベツはかせ」に教えてくれました。井上さまは、「子どもたちの
中の一人でも、『かっちゃんになりたい!』と思ってくれたら本当に嬉し
いです」とおっしゃっていました。


 キャベツは代表的な「がん予防の可能性がある」食材


実は、キャベツは「がん予防効果が高いと考えられる食材」として知られ
ています。アメリカの国立がん研究所の資料に「デザイナーズ・フード」
と呼ばれる、40種類以上の「がん予防の可能性のある食品リスト」が掲載
されています。その中でも、「予防効果の高いと考えられる食品リスト」の
上位にキャベツがランクインしているのです。その他のリストは以下の
通りとなります。

「デザイナーズ・フード」:予防効果が高いと予測されている順です。
【ランク1】
ニンニク、キャベツ、大豆、ショウガ、ニンジン、セロリ
【ランク2】
タマネギ、茶、オレンジ、レモン、グレープフルーツ、全粒小麦、玄米、
トマト、ナス、ピーマン、ブロッコリー、カリフラワー、芽キャベツ
【ランク3】
マスクメロン、バジル、カラス麦、ハッカ、オレガノ、キュウリ、アサツ
キ、ジャガイモ、大麦、ベリー

キャベツはビタミンやカルシウムを含むとともに、がん予防の観点からも
注目されている食材です。生の状態で口にすることで、こうした栄養素を
壊すことなく体に取り入れることができます。また、お好み焼きのように
加熱すると、食べることができる量が増えるため食物繊維を豊富に摂取で
き、お腹の調子を整える上でもとても良い食材に変身します。井上さまも、
ご自身の提供されているお好み焼きの健康パワーに、改めて納得されたご
様子でした。


 体の中で「がん細胞」ができる原因は、実はこんな理由!


こうしたお話とともに、親御さまに約一時間の講演会をさせていただきま
した。テーマは「放射能と免疫と腸の関係」です。福島では、まだまだ多
くの方々が放射能による目に見えない恐怖と闘っています。今回訪問した
井上さまも、自宅に放射線カウンターを持ち、常に線量を確認されていま
したし、福島駅の前にも、大きな線量カウンターが設置されていました。
最近のニュースでは、福島の18歳以下の子どもから1名の甲状腺がんが
発見されたという内容もあり、現地に住む人々、さらには避難されている
方々の苦しみが伝わってきました。

放射能とは、放射性物質が有害な光線(放射線)を発する能力のことです。
この放射線にはα、β、γ線があり、それぞれ強度が異なります。そし
て、食べ物に付着した放射性物質や、空気中に浮遊している放射性物質が
体内に取り込まれた際に被ばくする「内部被ばく」が、健康を保つ上で非
常に危険視されています。晩年に発症する遅発性のがんと放射線との関
連は、まだはっきりとは証明されていません。しかし、目に見えない恐怖と
闘うストレスや、何か起こるかもしれないという不安と闘う日々は、放射
能とともに健康にとって害の大きいものです。そして、もちろん、有害な
放射性物質を体に取り込まない、あらゆる努力は必要だと思います。

一方、私たちの体の中では、毎日5000個以上ものがん細胞が生まれてい
ます。一般の方の中で、がんの原因と考えられているのは「食品添加物」
「アルコール」「環境汚染」「遺伝」などです。しかし、ハーバード大学
の研究に基づくデータから、下記のような結果となっています。

【がんになる要因として考えられるもの】
たばこ:30%、食事:30%、運動不足:30%、遺伝:5%、アルコール:3%、
環境汚染:2%、食品添加物:1%

この中で驚かれるのは、食事が原因のがんが30%も占めていることです。
私たちは、食事をもとに体の中でタンパク質を作り出しています。このタ
ンパク質を作る際に、実は「活性酸素」が発生します。この活性酸素が
DNAを傷付けて、知らず知らずにがん細胞が作られています。こうしたが
ん細胞は、約99.9%以上が自らの体の修復機能によって正常な細胞に戻っ
ているのですが、偏った食事をしていると修復に必要な栄養素が足りなく
なり、少しずつがん細胞が蓄積してしまいます。また、体に良いからと言
って、ある食材だけをたくさん摂るのもよくありません。健康に良い成分
が含まれる食材の中にも、他の未知の成分が含まれています。食べて
いる食材に含まれている成分が、全て明らかになっている分けではないの
です。その状態で、一つのものだけを多量に食べると、健康に良い成分も
たくさん摂れますが、未知の成分も多量に口にすることになります。健康
になるために摂った食材が、体を傷付けている可能性もあるのです。

こうした目に見えないリスクを最小限に抑えるためにも、様々な食材を
日々摂取することが、過剰摂取によるリスクを減らすことに繋がります。
さらには、食卓の彩りを豊かにすることで、がん発生原因の30%を占める
食事を、「体を防御するための力」に変えていくことができます。次回は、
講演で実際にお話させていただいた「放射能と免疫と腸」について、お伝
えしたいと思います。

最後に、今回福島で訪問させていただいた「かっちゃん」のお店を、【広
島お好み焼き かっちゃん】で検索してみてください!素敵な活動がたく
さん掲載されています。もちろん味もとっても美味しいですよ。