第89回 『摂り過ぎると骨を溶かすミネラルとは!?』| すずみんの健康応援宣言!

こんにちは☆
オーエム・エックスの管理栄養士のすずみんです。

暖かい清々しい天気が続いていますね。
気持ちの良い季節です☆

ただ、大型連休が過ぎて1週間以上が経ち、
気持ちが沈んでいたり、物事に集中できなかったり
といった「五月病」の症状は出ていませんか。

気分がスッキリしないときは、何か好きな事をして
リフレッシュを図ってくださいませ☆

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 第89回 『摂り過ぎると骨を溶かすミネラルとは!?』 
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 体のメンテナンスに必要な16種類の必須ミネラル☆
 体内にあるミネラルで、2番目に多い「リン」とは!?

さまざまな働きをしているミネラル。
体の中で作り出すことができずに、
食事から補わなければいけないミネラルを
「必須ミネラル」と呼び、全部で16種類あります。

ミネラルの不足や過剰は、さまざまな不調を招くため、
美と健康づくりのために、日頃から気をつけなくてはいけません。

今回
は「リン」です☆
早速、見ていきましょう。

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 カルシウムと一緒に骨や歯を作っています



リンは、カルシウムに次いで体内に多くあるミネラルです。
その量は、成人の体重の1%程度で、
このうち約85%は、カルシウムやマグネシウムと結合して、
骨や歯を作っています。

骨や歯を作るミネラルはカルシウムをイメージしますが、
前回特集したマグネシウムもそうですし、
(※詳しくは、第88回『カルシウムの活躍に欠かせない
パートナーとは!?』をご覧ください。)
リンも密接に関わっているのです。

残りの約15%は、タンパク質や脂質、糖質などと結合して
細胞膜のリン脂質として存在していたり、
DNAやRNAなどの核酸の成分として使われていたりと、
すべての細胞に存在しています。
そして、体内のpHバランスを整え、
脳や神経が正常に動くようにも働いています。

また、私たちヒトのエネルギーになるのは
糖質や脂質、たんぱく質という三大栄養素です。
この三大栄養素からエネルギーを生み出すために
ATP(アデノシン三リン酸)という物質が作られます。
リンは、そのATPを構成する成分にもなっています。
つまり、私たちの生命活動を支える重要な役割を
リンは担っているのです。


 リンの不足や摂り過ぎはどうなるの!?


リンは骨や歯を作る成分ですので、
不足すると骨や歯がもろくなってしまいます。

ただし、リンは肉や魚、乳製品や穀類などの食品に
幅広く含まれているため、
普通の食事では不足することはありません。

また、食品添加物として一般の加工食品に
よく使われている「リン酸塩」に含まれているため、
むしろ摂り過ぎの方が問題となっています。

その問題のひとつに、体内のカルシウム量を
減らしてしまうということが挙げられます。
なぜなら、リンとカルシウムは
血液中でバランスを保っていますが、
リンを摂り過ぎると、このバランスが崩れ
骨から血液中にカルシウムを放出してしまうからです。

また、リンの摂り過ぎは
腎機能の低下をもたらすことも分かっています。

加工食品を多く食べる人や外食の頻度が多い人ほど
リンを摂り過ぎる傾向がありますので注意が必要です。


 リンはどんな食品に含まれているの!?


上記でもお伝えしたとおり、
リンとカルシウムは密接な関わりを持っています。
そのため、リンとカルシウムのバランスがとても大切です。

食事から補うリンとカルシウムの摂取バランスは
1対1が理想とされ、リンの1日当たりの推奨量は
男性は1,000mg、女性は900mgとなっています。

ちなみに、平成23年度の国民栄養調査の結果では
20歳以上の男性は平均1,034mg、女性は平均887mgで
ほぼ推奨量でした。
この値は平均値ですから、食事内容によっては
推奨量をかなり超えている人もいるということをお忘れなきように☆

ごく一部ですが、リンの多い食品を下の表に示しました。
リンを摂り過ぎている傾向があるなら、
カルシウムの多い食品も積極的にとっていきたいですね。

◆リンを多く含む食品

1食の目安量

含有量(mg) 

1食の目安量 

含有量(mg) 

わかさぎ 
(3尾、80g)

 280

プロセスチーズ
(30g)

 219

ししゃも
(3尾、60g)

 258

ヨーグルト
(200g)

 200

いわし丸干し
(40g)

 228

牛乳
(200ml) 

 186

高野豆腐
(20g)

 176

くるまえび
(2尾、80g)

 248

大豆
(30g)

 174

玄米ごはん
(1杯、150g)

 195

※参考:2010五訂増補 食品成分表


 清涼飲料水の飲み過ぎにも注意が必要!?


加工食品には、リンを含む食品添加物がよく使われています。

コーンフレークなどに含まれる「ピロリン酸鉄」、
ハムやソーセージなどに含まれる「リン酸塩」、
しょう油などに含まれる「ピロリン酸ナトリウム」・・・。

こういったものの他に、
清涼飲料水にも酸味料として添加されています。
通常、清涼飲料水100mlに対して、
リンは約15mg添加されています。
少量と思われるかもしれませんが
積もり積もれば過剰になってしまいますので、
飲み過ぎには注意が必要です。

将来の健康は、毎日の食生活の積み重ねが大切ですから、
できるだけ加工食品に頼らない生活を心がけていきたいですね☆


あなたの健康への道のり、応援しています♪
フレー!フレー!!!

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【編集後記】

私のリラックス方法は、お風呂で本を読んだり、
ヨガをしたり、料理を作ってテレビを見ながら
のんびり食事をしたりすることです☆
このようなことが毎日出来れば良いのですが、
ゆっくり時間が取れずに一日を終える日も多くあります。
なんて、時間の調整ができないことの言い訳かもしれません…。
心身のバランスを整えるためには
リラックスすることは大切な時間ですから、
意識して取り入れていきたいと思います。

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