腸の仕組みを理解しよう!

20
・消化管と消化腺
私たちが食事をしたとき、食べ物は消化されたのちに体の中に栄養素となって吸収されます。その際に食べ物が通過する器官を「消化管」といいます。消化管は、口腔、咽頭、食道、胃、小腸、大腸の順に作られています。また、食べ物に含まれるたんぱく質や脂質、糖質といった栄養を分解するために、「消化液」という液体が分泌されます。消化管でも消化液は分泌されますが、それ以外に消化液が作られて分泌する器官を「消化腺」といいます。消化腺には、唾液腺、肝臓、胆嚢、膵臓があります。
・腸は栄養素が初めて吸収される大切な場所
私たちが食べ物を食べた時、口から摂取したときに栄養がすぐに吸収されるわけではありません。食べものは口腔、食道を通過して胃に収まります。そこまでのステップは、食べものを消化して細かくするためにあります。そして、胃を通過した食べものは腸に到達し、小腸や大腸を通過して肛門から便として排出されます。この様子を考えると、口から肛門までは1本の管としてつながっているといえます。つまり、体は竹輪のような構造をしているのです。竹輪の穴の部分が竹輪そのものではないように、消化管の中も体の中ではありません。
実は、栄養素は腸に到達して初めて体の中に吸収されます。栄養素が吸収されるのは90%以上が小腸であり、その残りは大腸などで行われます。そのため、体の中への入り口である腸内環境をきちんと整えなければ、いくら素晴らしい栄養素や食物を摂取しても宝の持ち腐れになってしまうのです。
・腸に到達するまでの食べものの分解
食べ物は口の中で咀嚼され、唾液と混和されます。食物を飲み込みやすくするとともに、唾液に含まれる酵素の働きで消化を促進させるためです。口腔内では主に糖質の消化が行われます。
食道を通過した食物は胃に運ばれます。胃には胃液があり、pH1~2の強酸によって殺菌されます。胃の中では主にたんぱく質の消化が行われます。胃酸と混和された食物は十二指腸に送り出され、この混和物が十二指腸に送られると、それが合図となって胃の働きは抑制されるのです。
・消化吸収にかかる時間
消化吸収にかかる時間には個人差があります。食べた量や内容によっても差が生じますが、およそ1日程度と考えられています。
口から胃に入った後、胃の中での滞留時間は食物によって差が生じます。胃の中の滞留時間は、炭水化物→たんぱく質→脂質の順に時間が長くなり、1~4時間程度です。
その後、小腸で7~9時間程度、大腸では24時間~72時間ほどかけて便が形成され、いらなくなったものが体の外へ排出されます。
小腸・大腸などから吸収された栄養成分や毒素は、門脈を伝って肝臓に運搬されます。肝臓では、栄養素の代謝・貯蔵、解毒、胆汁の生成・分泌など、重要な働きが行われています。