腸内環境の悪化と病気の関係

Concepts ・腸が乱れるとどんなことが起こる? 腸は美や健康を支える土台です。きちんと働いているときには幸せを作り、美容を支え、外敵に負けない体を作り、アンチエイジング効果も発揮されます。でも一方でその状態が乱れてしまうと、美や健康を支える上で体全体に悪影響が及んでしまいます。そして、その状態が慢性化されると、様々な疾患につながる恐れがあります。 大腸がん: 遺伝的要因や食生活などの環境的要因がある。50~70歳代に多くみられる。がんが粘膜下層までにとどまるものを早期大腸がんとよび、固有筋層またはそれより深部に湿潤したものを進行がんという。 潰瘍性大腸炎: 大腸の非特異的炎症で、再燃と寛解を繰り返す。日本の罹患率や有病率は1970年以降急増している。特定疾病医療受給者証交付件数からみると、2009年の患者数は113,306人であり、毎年約8,000人ずつ増加している。20代が発病のピーク。 クローン病: 10代後半~20代に好発する難治性の肉芽種疾患で、非連続の病変が特徴。炎症は消化管のどの部分でも生じうるが、小腸末端から大腸にかけて生ずる頻度が高い。欧米と比べると日本での有病率は少ないが、近年増加傾向。 大腸ポリープ: 男性に多くみられ、50~70歳代で約半数を占める。無症状のことが多く、検診などで偶然発見される。腫瘍性と非腫瘍性に大別される。 過敏性腸症候群: 感染性腸炎: 細菌、真菌、ウイルス、寄生虫など病原微生物の腸管への感染にともない、下痢、腹痛、嘔吐、発熱、血便などを起こす。細菌感染は夏に、ウイルス感染は冬に多くみられる。