第71回 『幸せホルモンを作る栄養素とは?』| すずみんの健康応援宣言!


こんにちは!
オーエム・エックスの管理栄養士のすずみんです。

弊社は昨日まで夏季休業とさせていただいておりました。
休業中は大変ご迷惑をお掛けし、申し訳ございませんでした。

みなさまの中には、お盆休み中の方も多いのではないでしょうか。
帰省されたり、旅行されたり、のんびりされたり・・・
この時期、健康で楽しくお過ごしになられていることを願っています☆

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 第71話 『幸せホルモンが向かない状態とは?』 
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 幸せホルモンの「セロトニン」
 やる気を出さなければいけない時は、ちょっと不向き!?

気分が落ちる、不安になる、暴力的(キレる)になる・・・
こういった抑うつ状態などの精神的な症状の軽減に
大きく関係している物質が「セロトニン」という神経伝達物質です。

セロトニンは安らぎや落ち着きを感じさせてくれ、
別名「癒しのホルモン」「幸福のホルモン」「ハッピーホルモン」
などと言われています。

私たちが幸せ気分を味わうために欠かせないものですが、
セロトニンが向かない場面もあります。
今日は、セロトニンの落とし穴についてお話します☆

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 セロトニン不足は、心身の不調を招きます


過度なストレスや運動不足、夜更かしや昼夜逆転の生活リズム、
長時間のコンピューターやゲームなどによる脳疲労、
日光を浴びない生活など・・・
現代人が陥りやすい不規則な生活習慣は、
神経伝達物質「セロトニン」の不足を招いてしまいます。

癒しに深く関わっているセロトニンは、
不足すると抑うつ状態を招く原因とされていますが、
睡眠や覚醒リズム、食欲、運動、呼吸や消化、
体温などにも密接に関わっています。
そのため、不規則な生活習慣によってセロトニンが不足すると、
感情だけでなく不眠、食欲低下、消化不良、血行不良、冷え症などにも
影響を与えてしまうのです。

ですから、体の中でしっかりとセロトニンを作り出す事が大切です☆

セロトニンは、必須アミノ酸のトリプトファンとビタミンB6から
合成されますので、しっかり補っていきましょう♪

トリプトファンは、肉や魚や卵、豆腐や納豆などの大豆製品、
チーズなどの乳製品などに多く含まれています。
そしてビタミンB6は、肉や魚、卵、ピーナッツなどの
種実などに多く含まれますので、日々の食卓に取り入れてください☆
(※詳しくは前回の「幸せホルモンを作る栄養素とは?」をご覧ください。)


 セロトニンが向かない場面とは?


癒しのホルモン「セロトニン」が不足すると抑うつ状態をはじめ
心身にさまざまな影響を与えてしまいます。

しかし、「勉強するぞ!」「次の試合で勝つぞ!」など
「やる気を出したい」という時はセロトニンが向かない場面もあります。
  ↓
というのは、脳内のセロトニンの濃度が高くなると
癒し傾向が強くなって、気持ちが緩んでしまうからです。
意欲的に取り組もうという気持ちよりも、
リラックスした穏やかな「まったりモード」が強くなってしまうのです。


 セロトニンの濃度が上昇する状況とは?


運動やオーバーワーク、絶食などの影響によって
脳内のセロトニンが上昇傾向になってしまうことがあります。
なぜなのでしょうか?
  ↓
  ↓
その原因として「アミノ酸インバランス」が挙げられます。

運動などから体のエネルギーを消耗すると、アミノ酸も大量に消費されます。
特に、筋肉を構成しているBCAA(分岐鎖アミノ酸)が
エネルギー源として使われるため、体内のBCAA濃度が低下します。
そうすると、相対的にトリプトファンの濃度が上昇するのです。
  ↓
その結果、脳内のセロトニン濃度が上がって、
癒し気分が高まり、気分が緩むというわけです。

実際にスポーツの世界では、トレーニングや競技中の選手に
セロトニンの材料となるトリプトファンを与えないようにする
といったことも行われているようです。
こうすることで、集中力を持続しなければいけない時に
闘争心が緩まないようにする目的があるのですね☆


 ガッツを出したい時はBCAAを☆


「なんだか気分が緩んで、ガッツがでないなぁ」
というときは、脳内のセロトニン濃度が高くなり過ぎているからかもしれません。

抑うつ状態の人たちにとっては、脳内の興奮を鎮めて
気分を安定させるためにセロトニンは大切ですが、
ガッツややる気を出したい時には話は別です。

そんな時は、エネルギーを消耗した時に
大量に消費されるBCAAを補給することで、
脳内のセロトニン濃度を抑えることができます。

アスリートの方が取り入れるものとしてのイメージが強いBCAA。
これは、筋肉中に含まれるたんぱく質が運動によって
分解されてしまうのを防ぐことに繋がるためですが、
それに加え、闘争心を維持することにも結びついているのですね☆

みなさまも、お体や心の状態に合わせて
セロトニンのバランスを問いかけてみてください☆


あなたの健康への道のり、応援しています♪
フレー!フレー!!!

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【編集後記】

ハッピーでいることも、ガッツがあることも
どちらの状態でもいたいなぁと思います。
セロトニンもBCAAもどちらもアミノ酸が関わっていますので
ここでも「たんぱく質」の重要性を感じます☆
“プロテイン=第一のもの”
たんぱく質をしっかり取り入れましょう♪

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